がんの痛みの治療法
オピオイド鎮痛薬の副作用とその対策

モルヒネ、フェンタニル、オキシコドンといったオピオイドは効力の強い鎮痛薬ですが、その一方で副作用もあります。また、非オピオイド(NSAIDsなど)の鎮痛薬にも副作用があります。しかし、これらの副作用を少なくする薬を使用したり、できるだけ副作用の少ない薬に切り替えたりすることによって、がんの痛みの治療を続けることができます。

 
オピオイド鎮痛薬の3大副作用とその対策
 
1.吐き気・嘔吐
 

吐き気・嘔吐は、オピオイド鎮痛薬を始めて使用したときに数日〜2週間程度みられることがあり、また途中で薬の量を増やしたときにもみられます。吐き気・嘔吐は、オピオイド鎮痛薬の種類にもよりますが、3〜6割の人にあらわれると考えられています。しかし、吐き気・嘔吐の多くは吐き気止めの薬でおさえることができます。

 
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対策
 

オピオイド鎮痛薬を使い始めると同時に、吐き気止めを少なくとも1〜2週間はいっしょに使うほうがよいでしょう。 吐き気・嘔吐は、オピオイド鎮痛薬以外の薬や、抗がん剤や放射線治療によってもおこることがあります。吐き気止めも原因によって使用する薬が異なりますので、原因が何なのか、どんな吐き気止めを使うのか、医師とよく話し合いましょう。

 

*こんな症状があらわれたら早めに医師に相談を
「食欲がない」、「ムカムカする」、「食べたものを吐いてしまう」

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2.便秘
 

オピオイド鎮痛薬は、もともと腸などの消化管の運動をおさえるはたらきがあり、下痢止めとして使用されることもあります。便秘は、オピオイド鎮痛薬を使用している人のほとんどにみられ、オピオイド鎮痛薬を使用している間はずっと続きます。

 
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対策
 

オピオイド鎮痛薬を使用しているあいだは便秘も続くため、オピオイド鎮痛薬を使い始めたときから下剤 を定期的に使用します。オピオイド鎮痛薬の影響は、排便の頻度(回数)だけでなく、便の硬さにも影響します。そのため、便秘対策は排便の頻度と便の硬さの調節の両方に注意して行います。できるだけ、オピオイド鎮痛薬使用前の排便の頻度に近い状態をめざします。使用するオピオイド鎮痛薬の種類を変えると、便秘が強くなったり、逆に下痢を起こすこともあります。このような変化があれば医師に相談し、下剤の量を少しずつ減らしたり、中止したりします。

 
便秘予防対策
 

オピオイド鎮痛薬は、もともと腸などの消化管の運動をおさえるはたらきがあり、下痢止めとして使用されることもあります。便秘は、オピオイド鎮痛薬を使用している人のほとんどにみられ、オピオイド鎮痛薬を使用している間はずっと続きます。

 
おなかのマッサージ
 
図

腸の動きをからだの外側から刺激します。おへそを中心に「の」の字を書くように、手で押していきます。朝起きたら、食事の前にやってみましょう。

 
おなかや腰を温める
 
図

腸のはたらきをつかさどっている神経を活発にします。暖かいタオルをおなかに乗せたり、腰に当ててみましょう。1回15〜30分くらいを目安にやってみましょう。

 
 
食生活の改善
 

食べ物が消化管に入ると、その刺激で腸は活動します。食物繊維を多く含む食品は腸のはたらきをよくします。食欲のないときは、冷たいものであれば食べられることもあります。そばなどは、食物繊維も豊富です。また、水分を多めにとりましょう。朝、冷たい水を飲むことも効果的です。

 
からだを起こす、からだを動かす
 

からだを起こしたり、寝たままでも10秒くらいひざを抱え、その後背伸びをすると便秘に効果的です。ゆっくりと呼吸を整えながら行います。また散歩など、できる範囲でからだを動かすことも効果があります。体を動かすことは、腹圧へはたらきかけることになり(おなかに圧力を加える)、腸の動きをうながします。

 
リラックス
 

極度に緊張しているとき、イライラしているとき、逆に気持ちが落ち込んでいたりするときにも、便秘は強くなります。心身ともにリラックスした気持ちになれることは、便秘の解消の手助けになります。

 

*こんな症状があらわれたら早めに医師に相談を
「おなかが張って気持ちが悪い」、「いままで1日1回の排便が3日に1回になった」(排便回数が減った)、「便が硬い」

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3.眠気
 

眠気は、オピオイド鎮痛薬を使い始めたときや、オピオイド鎮痛薬の量を増やしたときにみられます。しかし、通常1週間程度で少なくなります。眠気は、オピオイド鎮痛薬を使用していなくてもおこることがあります。眠気やぼーっとする症状が強くなった場合は、医師や薬剤師に相談して、オピオイド鎮痛薬以外の原因についても調べる必要があります。また、腎臓の機能が低下している人がオピオイド鎮痛薬を使用した場合に、眠気が強くなることがあります。急激に眠気が強くなった場合には、医師に相談してください。

 
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対策
 

眠気が非常に強い場合は、オピオイド鎮痛薬の量を減らしたり、種類を変更したりします。ただし、不眠が続いていた人が痛みがとれた後、数日間は眠っている時間が長くなる場合があります。この場合、寝不足が解消されれば改善しますので、特に対策は必要ありません。

 

*こんな症状があらわれたら早めに医師に相談を
「日中でもうとうと眠ってしまい、呼びかけに応じない」、「食事中も眠ってしまう」、「周りの家族からみて1日中ほとんど眠っている、あるいはぼーっとしていることが多い」